一般女性の意識調査

マンモトーム生検を受けた患者の声(2003年)
画像ガイド下乳腺針生検研究会
今回、第11回日本乳癌学会総会モーニングセミナーにおける「患者アンケートから見たマンモトーム生検」の発表のために実施した患者アンケートから得られたコメントのうち、今後の日常診療に役立つと思われるものをまとめてみました。先生方のご参考になれば幸甚です。
アンケート概略
画像ガイド下乳腺針生検研究会
  • アンケート調査実施時期
  • 2002年10月〜2003年2月(4ヶ月間)
  • アンケート調査対象:
  • ここ1〜2週間の間にマンモトーム生検を受けた患者
  • 回答総数
  • 262名
  • コメント記入
    総数
  • 215名

確定診断・早期発見を求めている(83名/262名)

乳癌か否かの確定診断ができないということが、患者にとっては大きな心理的負担になっています。確定できないのは、癌であるからだと思い込んでしまう傾向があるようです。
患者は早くはっきりとした結果が出ることを強く望んでいます。
コメント例
  • 早く白黒決着をつけたく、覚悟して受けました。(58歳、マ・細・針・手)
  • 乳ガンを否定するための検査だからとの思いで検査を受けました。はっきりした診断が出たので安心しました。(53歳、マ)
  • 診断が確定しない方が不安で早くはっきりしてほしかったので経過観察でなく次の段回の検査をしてほしかった。ガンならはやい方がいいと思っていましたから...(48歳、マ・細)
  • 結果は再検ということでそのショックは大変なものでした。もう乳がんにまちがいないと思いこんで頭の中はまっ白でした。この2ヶ月生検して結果がでるまでは何度仏様に手をあわせたかしれません。(53歳、マ・針)

術前の不安(43名/262名)

検査実施前には患者の中ではいろいろな思いが錯綜します。その中では、検査自体に対する不安も大きな位置を占めているようです。「どんな検査をするのか」、「検査にはどれだけ時間がかかるのか」、「検査後の生活はどうなるのか」、「検査で何が判って検査結果によってその後の治療がどうなっていくのか」。我々医療従事者は「十分に説明をして同意を得る」ということを十分に理解しているはずです。しかし、どこかに気の緩みがあるのかもしれません。その証拠に13名もの患者がインフォームド・コンセントへの不満を訴えています。
今後は、今まで以上に気をつけていきたいと思います。
コメント例
  • 事前に全工程を簡単でいいので説明もしくはそれがわかる説明書などを配るといいと思います。(34歳、マ)
  • 検査後、すぐに入浴できない話や、痛みがあることは、何も教えてくれなかった。(34歳、マ)
  • 私の場合小さなクリップを残してあります。半年後までそのままで、だいじょうぶと言われましたが、本当にそうなのか少し不安です。(移動しないとか)(ぶつかってもだいじょうぶなのか)その説明も、もっとくわしく書いてほしいです。(マンモトーム®とはの説明に!!)(48際、マ)

精神的なケアを求めている(42名/262名)

たとえ検査といえども、患者の心には「乳癌かもしれない」という思いが刻み込まれています。だからこそ、いろいろな方法・気遣いで患者の精神的負担を軽減していくことが、医療従事者に求められるのだろうと思います。
検査中に音楽を流す、検査中手を握っていてあげる、検査中よく声をかけてあげる。こういったことで、患者は安心して検査に望むことができるのです。
コメント例
  • 病院の配慮で耳からやさしいメロディーを聞けたのが、とても苦痛をやわらげてくれた。(57歳、マ・細・針)
  • 検査中、先生や看護婦さんが何回も声をかけて下さりありがたかった。私の好きな音楽を流して貰えた。(58歳、マ・細)
  • 検査中も逐時看護士さんや医師が今、何をしているのか説明をしてくれたので、安心して受けることができた。(44歳、マ・細)
  • とても不安でしたが、看護婦さんが、手をにぎって下さっていたので、安心してうけられました。(58歳、マ)

社会生活(23名/262名)

仕事や家庭といった社会生活も患者にとっては大きな問題です。検査で入院ということになったり、検査のために何度も病院に通わなければならないとなると、患者の物理的・心理的な負担も大きくなるようです。
コメント例
  • 細胞診の方が費用や体への負担が軽いのかもしれないが、100%確実でないと意味がない。働いている女性も多いので、検査の為に何度も遅刻、早退は気が引ける。(38歳、マ・細)
  • 仕事への支障がなく休みも、検査の時しかとる必要がなくてとてもよかった。(51歳、マ)
  • 入院となると家庭の事が気になる。(40歳、マ・細)

検査結果が出るまでに時間がかかる(16名/262名)

検査実施から結果が出るまで2週間、乳癌の疑いがあってから検査結果が判定するまで1〜1.5ヶ月。この期間の長短に関しては、各医療機関それぞれの事情もあり何も言うことはできないのですが、患者にとっては長い不安の期間であるようです。

マンモトーム生検にたいしての種々の印象

  • しこりがとれた(10名/262名)
    マンモトーム生検によってしこりが除去できたというコメントを10名の患者が述べていますが、病巣の大きさ・広がりによってはこのようなこともあるかもしれません。
  • 針への恐怖(6名/262名)
    11G、14Gの針は、それを刺入される患者にとっては非常の太いものと捉えられるようです。中には、針は患者には見せない方がよいのではないかというコメントもあったほどです。
  • 検査中の姿勢の辛さ(31名/262名)
    検査中同じ姿勢でいることで、腕のしびれ、首の痛み、腰の痛み等があり、マンモトーム生検を辛く感じる患者が多数いました。
アンケート調査 協力施設
ブレストピアなんば病院 関西医科大学附属病院
癌研究会附属病院 金沢医科大学病院
金沢大学医学部附属病院 厚生年金事業振興会大阪厚生年金病院
国家公務員共済組合連合会大手前病院 国立病院四国がんセンター
財団法人京都予防医学センター 順天堂大学医学部附属順天堂医院
新潟県立がんセンター新潟病院 神奈川県立がんセンター
星総合病院 聖マリアンナ医科大学病院
聖路加国際病院 千葉県対がん協会検診センター
川口市立医療センター 大阪大学医学部
長野県厚生農業協同組合連合会安曇総合病院 東北大学医学部附属病院
那覇西クリニック 富山市民病院
福井県済生会病院 米子博愛病院
北海道大学医学部附属病院 名古屋大学医学部附属病院
明和会中通総合病院